最終更新日: 2022-06-30
「子どもの歯科矯正はいつから始めた方がいい?」
「費用や期間はどのくらい?」
「どうやって医院を選べばいいの?」
お子さんの歯並びが悪いと、歯列矯正をしたほうが良いのか、様子をみたほうがいいのか、不安になりますよね。
歯科医師に話を聞きながら解説しましたので、お子さんのために是非読んでみてください!。
「子どもの歯並びが良くないな」と思ったら、何か治療をしたほうが良いんでしょうか?
お子さんの歯並びについて何か心配なことがあれば、不安ですよね。
ひとまず、早めに歯科医院に相談に行ってみることをオススメします。
やっぱり早めに行ったほうがいいんですか?
お口の状況にもよりますが、小さいうちに治療した方が負担が少なかったりキレイになったりする場合があります。
判断は難しいと思うので、「心配だな」と思ったらまずは近くの医院に相談に行ってみてください。
開始する場合は、何歳くらいからですか?
症状やお子さんの年齢などによっても異なります。
大きな分類では、
の二種類があって、どちら(または両方)を選択するかによって変わってきますね。
お子さんが園児くらいの年齢(3~6歳くらい)で、永久歯がまだ生えていない場合は、あまり治療を行うことはありません。
そうなんですね。
ただし、受け口と呼ばれる「下の前歯が上の前歯よりも前にある、または同じ位置にある」状態のときは、この年齢から治療を開始したほうが良いと言われています。
放っておくとどんどん悪化してしまう恐れもあります。
受け口の場合は、具体的にはどんな治療を行うのでしょうか?
ムーシールドと呼ばれる、マウスピース型の装置を寝るときにつける治療が一般的です。
舌やお口周りの筋肉を整えることで、あごの成長を適正に導く効果があります。
寝ているときだけでいいんですか?
はい、痛みも殆どなく、取り外しも自由にできます。
費用は医院によって異なりますが、大体5~20万円くらいです。
お子さんが6~12歳くらいの場合は、乳歯と永久歯が両方生えている状況です。
このタイミングでは、あごの骨にアプローチして歯がキレイに整う土台を作る治療をします。
1期治療と呼んだりもします。
具体的には何をしますか?
専用の器具を使って、上あごと下あごの大きさのバランスを整えたり、永久歯の位置を動かして歯のスペースを作ったりします。
あご骨を動かしたりもできるんですね。
まだ骨が発達している最中なので、専用の器具を使うことで骨の発達をサポートすることができます。
費用は5~50万円ほどのことが多く、以下の器具を使うことが多いです。
左右の奥歯の間に棒のようなものを付けて、その間隔を徐々に広げることであご骨を広げる
週に1回程度の頻度で来院して調整する
あごが下あごに比べて小さい場合
歯の内側にプレートのようなものを入れて、歯の傾きを治す装置
1日8時間ほど装着する
指示に従って自分で調整する
急速拡大装置と違って、アゴを大きくするものではない
歯が内側に倒れ込んでしまっている場合
下あごを押さえつけるゴムを頭につける
一日13時間ほど装着する
下あごが上あごより前にでてしまっている場合
上あごを引っ張るようゴムを頭部につける
10時間以上装着する
上あごが前に出すぎている場合
バネを使って臼歯(きゅうし、奥の方にある太い歯)を後ろに送る装置
歯とアゴの大きさのバランスが悪く、出っ歯やガタガタになりそうな場合
上顎の臼歯(きゅうし、奥の方にある太い歯)を後ろに送る装置
目立ちにくい
歯と上あごの大きさのバランスが悪く、出っ歯やガタガタになりそうな場合
お子さんの歯が、すべて永久歯に生え変わる12歳以降は、2期治療と呼ばれ、大人向けとおなじ矯正を受けます。
12歳以降で、もう大人向けなんですね。
必ずではありませんが、ちょうどそのタイミングで永久歯が生えそろいます。
アゴの成長も一段落するので大人向けの矯正を始めることになります。
具体的にはどんな治療方法ですか?
大きく、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の二種類があり、それぞれ一長一短があります。
詳しくは、大人向けの治療の解説記事を読んで確認してください。
値段はどのくらいですか?
2期治療から始めた場合は、軽度〜中度で10~60万円、中〜重度で70~120万円かかります。
1期治療をしていたのと同じ医院で、継続して2期治療を行う場合は1期治療分が無料になる場合が多いです。
1期治療のメリットは何でしょうか?
いくつかあります。
2期から始める場合に比べて、
です。
逆にデメリットはありますか?
お子さんの協力が必要な治療が多いので、装置の装着時間を守ってくれないと結果がでないこともあります。
また、経過観察まで含めると10代後半までかかることも多く、治療期間が長くなりやすいことも挙げられます。
子どもの矯正の費用はどのくらいでしょうか?
お口の状況や使う装置によっても異なりますが、
となります。
1期治療を行えば2期治療は行わなくて良いのでしょうか?
1期治療完了時の状況によって異なります。
1期治療で完了する場合もあれば、そのまま2期治療に移行したほうがいいこともあります。
1期から2期に移行した場合は、
1期治療の費用 + 2期治療の費用が発生するんでしょうか?
多くの医院では1期と2期を同じ医院で行う場合、1期治療分は無料になることが多いです。
また、2期治療から開始した場合に比べて、軽度なので費用が安く済むことも多いです。
なるほど、期間はどのくらいでしょうか?
期間はおおむね1~2年ほどで、3~6ヶ月に一度通院してもらうことになります。
ただし、その後も経過観察のために定期的に来院した方が安心です。
また、急速拡大装置を使う場合は、その期間は毎週来てもらう必要があります。
保険は使えるのでしょうか?
原則、保険は使えず自由診療あつかいになります。
ただし顎変形症や、先天的に永久歯が複数本欠けている場合などは保険の対象になることがあります。
医療費控除は使えますか?
小児矯正であれば、多くのケースで利用できます。
審美目的ではなく健康な発育に必要なものであれば医療費控除を利用可能です。
詳しくは歯科医院にご相談ください。
どうやって医院を選べばいいのでしょうか?
矯正をメインでやっている医院か、小児歯科をメインでやっている医院に相談に行って見ることをおすすめします。
探すのが大変ならハーウェルさんなどの医院紹介サービスを利用しても良いかと思います。
ありがとうございます。無料ですのでぜひご利用下さい。
※ 小児矯正をあつかっている医院は少ないため、ご紹介できない場合があることもご了承ください
小学生低学年から行う小児矯正で、あごの拡大や、出っ歯や受け口の改善 をあらかじめ行っておくことにより永久歯の歯列矯正の際に抜歯を回避できる可能性がかなりあがります。
小児矯正を行なわず中学生くらいから矯正を始めると高い確率で抜歯ケースになります。
小学校低学年などの早い時期に、矯正の先生に見てもらうことをおすすめします!